📋 IT資産・物品管理 第4章-1節

リースの仕組みと種類

リースの仕組みと種類

中小企業がPC・サーバーなどのIT機器を調達する方法として、「購入」と並んで一般的なのが「リース」です。リースは多額の初期投資を抑えつつ、最新機器を利用できる仕組みとして広く利用されています。ひとり情シスとして、リースの基本的な仕組みと種類を理解しておきましょう。

リースの基本的な仕組み

リースとは、リース会社が機器を購入し、ユーザー(企業)に長期間貸し出す取引です。

  1. ユーザーがメーカー/販売店から機器を選定
  2. リース会社がその機器を購入
  3. ユーザーはリース会社にリース料を月額で支払い、機器を使用
  4. リース期間満了時に、返却・再リース・購入のいずれかを選択

機器の所有権はリース会社にあるため、ユーザーの資産には計上しない(オフバランス)のが従来の扱いでしたが、会計基準の変更により注意が必要です。

ファイナンスリースとオペレーティングリース

区分ファイナンスリースオペレーティングリース
中途解約原則不可可能な場合あり
リース料総額物件価額のほぼ全額(フルペイアウト)物件価額の一部
会計処理売買処理(資産計上)が原則賃貸借処理(経費処理)
IT機器での利用最も一般的航空機・大型設備に多い

IT機器のリースは、ほとんどがファイナンスリースです。さらに、ファイナンスリースは「所有権移転」と「所有権移転外」に分かれ、IT機器では「所有権移転外ファイナンスリース」が一般的です。

リース会計基準の変更

中小企業では、所有権移転外ファイナンスリースについて賃貸借処理(リース料を経費計上)が認められていますが、IFRS(国際財務報告基準)ではすべてのリースを資産計上する方向に進んでいます。上場を目指す企業は注意が必要です。

リース料率とリース料の計算

リース料率とは、物件価額に対する月額リース料の割合です。

  • 計算式:月額リース料 = 物件価額 × リース料率
  • :物件価額100万円、リース料率1.8%の場合 → 月額18,000円
  • リース料率の相場:IT機器(4〜5年リース)で1.7%〜2.2%程度

リース料率はリース会社、リース期間、企業の信用力によって変動します。複数のリース会社から見積りを取って比較しましょう。リース料総額は物件価額を上回りますが、その差額はリース会社の利益と金利に相当します。