📋 IT資産・物品管理 第5章-1節

IT調達プロセス

IT調達プロセス

IT機器やサービスの調達は、ひとり情シスの重要な業務の一つです。「安いから」「いつもの業者だから」という理由だけで購入していては、最適な投資とは言えません。適切な調達プロセスを確立することで、コスト効率が上がり、経営層への説明責任も果たせるようになります。

調達プロセスの全体像

IT調達は以下のステップで進めます。

  1. 需要把握:現場のニーズや課題をヒアリング。「何のために必要か」を明確にする
  2. 仕様策定:必要なスペック・機能・数量を具体化。要件定義書を作成
  3. 見積依頼(RFQ):複数の業者に見積りを依頼。仕様書を添えて条件を統一
  4. 評価・選定:見積り内容を比較評価し、最適な業者と製品を選定
  5. 稟議・承認:社内の承認プロセスに従い、稟議書を作成して決裁を得る
  6. 発注:注文書を発行し、納期・納品場所・支払条件を確認
  7. 検収:納品された機器が仕様通りか確認。数量・外観・動作を検査し、検収書に署名

相見積もりの取り方

中小企業でも、一定金額以上の調達では最低3社の相見積もりを取ることが望ましいです。

  • 依頼先の選定:メーカー直販、大手販売店(大塚商会、リコー等)、地元のIT業者から最低3社
  • 条件の統一:同じ仕様書をベースに見積りを依頼。オプション項目も統一しないと比較できない
  • 見積有効期限:見積りの有効期限を確認(通常30日程度)。価格変動がある場合は短いことも
  • 保守・サポート込みか:本体価格だけでなく、保守契約やセットアップ費用も含めた総額で比較

仕様書の作成ポイント

見積依頼に添える仕様書(RFQ仕様書)には、以下を明記します。

項目PC調達の記載例
用途一般事務用PC
台数20台
必須スペックCPU: Core i5以上、メモリ: 16GB以上、SSD: 256GB以上
OSWindows 11 Pro
保証3年間オンサイト保守
付属品マウス、ACアダプター
納品場所本社1F 倉庫
希望納期2024年4月1日まで
キッティング初期セットアップ作業の有無

仕様書を作成しておくと、業者とのやり取りがスムーズになり、見積り内容の比較もしやすくなります。手間に感じるかもしれませんが、結果的に調達全体の効率が上がります。