🚀 DX推進 第1章-2節

経産省DXレポートの概要

DXレポート(2018年)と「2025年の崖」

2018年9月、経済産業省は「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」を公表しました。このレポートは日本企業のDXに対する危機感を広く共有する契機となりました。

2025年の崖とは

DXレポートが警告した「2025年の崖」とは、既存のレガシーシステムを放置した場合、2025年以降、年間最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるという試算です。具体的な問題点は以下の通りです。

  • レガシーシステムの老朽化:基幹系システムの約8割が稼働21年以上経過し、ブラックボックス化
  • IT人材の不足:2025年にはIT人材が約43万人不足すると予測
  • サポート終了:SAP ERP 6.0の標準サポート終了(当初2025年、現在は2027年に延長)
  • 技術的負債の増大:既存システムの維持管理費がIT予算の8割以上を占め、新規投資に回せない

DXレポート2(2020年12月)

コロナ禍を経て公表されたDXレポート2では、企業のDX推進状況を分析し、「DXの本質は単なるレガシー刷新ではなく、企業文化の変革である」と強調しました。また、DXの取り組みを以下のように段階的に整理しています。

  1. デジタイゼーション:アナログ・物理データのデジタルデータ化
  2. デジタライゼーション:個別の業務・製造プロセスのデジタル化
  3. デジタルトランスフォーメーション:組織横断的な変革、新ビジネスモデル創出

DXレポート2.1 / 2.2

DXレポート2.1(2021年8月)では、デジタル産業への変革に向けた方向性として、企業間のデータ連携やデジタル社会基盤の重要性を提言しました。DXレポート2.2(2022年7月)では、DXの行動指針として、経営者が自らDXの方向性を示す重要性と、デジタル人材の育成・確保の必要性を改めて強調しています。

ひとり情シスとしては、これらのレポートの内容を経営層に分かりやすく説明し、DX推進の必要性に対する理解を得ることが第一歩です。レポートの概要資料はIPAのWebサイトから無料でダウンロードできます。