🛠️ 情シス実務 第5章-1節

定期メンテナンスの計画

定期メンテナンスの計画 ― トラブルを未然に防ぐ仕組み

「障害対応」ばかりに追われていませんか? 定期的なメンテナンスを行うことで、多くのトラブルは未然に防ぐことができます。「消防士」から「予防保全の専門家」へ、自分の役割を変えていきましょう。

日次タスク

毎日のルーティンとして行うべきことです。所要時間は15〜30分程度に収めましょう。

  • メール・チャットの確認 ― 問い合わせの確認と優先度判定
  • 監視アラートの確認 ― 監視ツールからの通知確認(導入している場合)
  • バックアップの成否確認 ― 前日のバックアップジョブが正常に完了したか確認
  • サーバーの稼働状況確認 ― ディスク残容量、CPU/メモリ使用率の簡易チェック

週次タスク

週に1回実施するメンテナンスです。曜日を固定すると習慣化しやすくなります。

  • Windows Updateの状況確認 ― WSUS/Intuneでの配信状況、適用状況を確認
  • セキュリティソフトの状態確認 ― 定義ファイルの更新状況、検出ログの確認
  • チケットの棚卸し ― 未対応・対応中のチケットを見直し、対応漏れがないか確認
  • サーバールームの温度確認 ― 空調が正常に稼働しているか(特に夏場は重要)

月次タスク

タスク内容所要時間目安
アカウント棚卸し退職者のアカウント無効化、権限の見直し1〜2時間
ディスク使用量レポートファイルサーバーの使用量推移を確認30分
パッチ適用状況の確認未適用のセキュリティパッチがないか1時間
ナレッジベースの更新新しいFAQの追加、古い情報の更新1時間
ベンダーとの連絡定例会議の実施、課題の共有1〜2時間

年次タスク

年に1回は必ず行うべき重要タスクです。忘れないよう、年間カレンダーに登録しておきましょう。

  1. IT資産の棚卸し ― 全PC、サーバー、ネットワーク機器の台帳と実物を突合
  2. SSL/TLS証明書の更新確認 ― 有効期限切れはWebサイト停止に直結。自動更新設定も確認
  3. ドメインの更新確認 ― ドメインの有効期限切れは事業に甚大な影響
  4. BCP/DRテスト ― バックアップからの復元テスト、災害時の手順確認
  5. ライセンスの棚卸し ― ソフトウェアライセンスの過不足確認
  6. セキュリティポリシーの見直し ― 社内ルールが実態に合っているか確認
  7. IT予算の策定 ― 翌年度の予算計画を作成し、経営層に提出

Windows Update管理のポイント

Windows Updateは最もトラブルが起きやすいメンテナンス作業のひとつです。

  • 自動更新を完全に任せない ― 大型アップデート(機能更新)は事前に検証してから配信
  • 更新適用のタイミングを統一 ― 毎月第2火曜日(Patch Tuesday)の翌週に検証→適用というサイクルを作る
  • 問題が報告されていないか確認 ― IT系メディアで「今月のWindows Updateで不具合」という情報を事前にチェック
  • 巻き戻し手順を確認 ― 問題が発生した場合にアンインストールする手順を把握しておく