🚀 DX推進 第2章-3節

DX推進体制の構築

DXを推進するための組織体制

DXを成功させるには、技術的な取り組みだけでなく、組織的な推進体制の構築が欠かせません。中小企業では専任のDX部門を設置することが難しい場合も多いですが、できる範囲で体制を整えることが重要です。

CDO・CIOの役割

大企業ではCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)やCIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)を設置してDXを推進しますが、中小企業では経営者自身がこの役割を兼務するケースが一般的です。

役職主な役割中小企業での代替
CDODX戦略の立案・推進、組織変革経営者またはDX責任者(役員)
CIOIT戦略の策定・実行、ITガバナンスひとり情シスが実質的に担当

ひとり情シスは実質的なCIOとして、IT戦略の立案から実行までを担う立場にあります。経営者とのコミュニケーションを密にし、経営視点でのIT施策の優先順位付けを行いましょう。

DX推進体制のパターン

中小企業でのDX推進体制として、以下のようなパターンが考えられます。

  • 情シス主導型:ひとり情シスがDX推進も兼任。技術面は強いが、業務改革の推進力が弱くなりがち
  • 経営者直轄型:経営者がDX責任者となり、情シスが実行役。意思決定が速い
  • プロジェクト型:各部門から代表者を集めたDXプロジェクトチームを組成。現場の声が反映しやすい
  • 外部活用型:ITコンサルタントやDXアドバイザーを外部から招聘。専門知識を活用できる

外部パートナーの活用

中小企業がDXを推進する際、すべてを内部リソースで賄うのは現実的ではありません。以下の外部リソースを活用しましょう。

  • ITベンダー・SIer:システム導入・構築の支援。ただし丸投げは禁物
  • ITコーディネータ:経営とITの橋渡しを行う専門家。ITC協会から検索可能
  • よろず支援拠点:中小企業庁が設置する無料の経営相談窓口。IT活用の相談も対応
  • 商工会議所・商工会:地域の中小企業支援。セミナーや専門家派遣
  • 中小企業デジタル化応援隊:IT専門家による伴走型支援制度

デジタル人材の確保と育成

DX推進には、技術を理解し業務に活かせるデジタル人材が必要です。中小企業では以下のアプローチが有効です。

  • 既存社員のリスキリング:業務に詳しい社員にITスキルを習得してもらう
  • 市民開発者の育成:ノーコード・ローコードツールを活用し、現場で簡単なアプリを作れる人材を育てる
  • 外部人材の活用:副業・兼業人材やフリーランスのIT人材を活用する