💻 IT基礎知識 第6章-2節

グループポリシーとOU

グループポリシーとOU

グループポリシーはActive Directory環境で端末やユーザーの設定を一括管理する強力な仕組みです。OU(組織単位)と組み合わせることで、部門ごとに異なるポリシーを柔軟に適用できます。

OU(組織単位)とは

OU(Organizational Unit)はADドメイン内のコンテナで、ユーザー・コンピュータ・グループなどのオブジェクトを論理的にまとめます。

  • 組織構造の反映:部門や拠点をOU構造で表現
  • GPOの適用単位:OUにグループポリシーオブジェクト(GPO)をリンク
  • 管理権限の委任:特定OUの管理権限を部門管理者に委任可能

OU設計のポイントは「管理のしやすさ」を最優先することです。組織図をそのまま反映する必要はなく、GPOの適用パターンに合わせて設計します。

グループポリシーオブジェクト(GPO)

GPOは設定の集合体で、グループポリシー管理コンソール(GPMC: gpmc.msc)で作成・編集します。

  • コンピューターの構成:コンピュータ起動時に適用。OSの設定やセキュリティポリシー
  • ユーザーの構成:ユーザーログオン時に適用。デスクトップやアプリの設定

GPOの適用順序(LSDOU)

GPOは以下の順序で適用され、後から適用されたものが優先されます。

  1. L(Local):ローカルグループポリシー
  2. S(Site):サイトにリンクされたGPO
  3. D(Domain):ドメインにリンクされたGPO
  4. OU:OUにリンクされたGPO(親OU→子OUの順)

「強制」や「ブロック」の設定で適用順序を上書きすることも可能ですが、複雑化するため最小限に留めましょう。

代表的なポリシー設定例

設定パス(概要)効果
パスワードポリシーコンピューターの構成 > ポリシー > Windows の設定 > セキュリティ最小文字数、複雑さ、有効期限の設定
画面ロックユーザーの構成 > 管理用テンプレート一定時間後に自動ロック
USB制限コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > システムUSBストレージの使用を禁止
Windows Updateコンピューターの構成 > 管理用テンプレート > Windows コンポーネントWSUSサーバーの指定、更新スケジュール

実務ポイント:GPOは非常に強力ですが、闇雲に増やすとログオンが遅くなり管理も複雑化します。中小企業では5〜10個程度のGPOに収めるのが理想です。変更前にテスト用OUで検証し、問題がないことを確認してから本番OUに適用しましょう。gpresult /rコマンドで、端末に実際に適用されているポリシーを確認できます。