💻 IT基礎知識 第6章-3節

ユーザー・権限管理

ユーザー・権限管理

Active Directory環境でのユーザーアカウントとアクセス権の管理は、ひとり情シスの日常業務の中核です。入退社対応、人事異動、共有フォルダの権限設定を正確に行うスキルが求められます。

ユーザーアカウントの種類

  • ドメインユーザーアカウント:AD上で管理。ドメイン内のどのPCからでもログオン可能
  • ローカルユーザーアカウント:個々のPC上で管理。そのPCでのみ使用
  • サービスアカウント:アプリケーションやサービスが使用する専用アカウント

ユーザー管理は「Active Directoryユーザーとコンピューター」(dsa.msc)で行います。PowerShellのNew-ADUserコマンドを使えば、CSVからの一括作成も可能です。

グループの種類と活用

分類種類用途
スコープグローバルグループ同一ドメインのユーザーをまとめる(部門単位等)
スコープドメインローカルグループリソースへの権限付与に使用
スコープユニバーサルグループフォレスト全体で使用(マルチドメイン環境)
種類セキュリティグループアクセス権の付与に使用
種類配布グループメール配布リスト用

権限付与のベストプラクティスはAGDLPの原則です。

  1. A(Account):ユーザーアカウントを
  2. G(Global group):グローバルグループに入れ
  3. DL(Domain Local group):ドメインローカルグループに入れ
  4. P(Permission):ドメインローカルグループに権限を付与

NTFS権限と共有アクセス権

ファイルサーバーでは「NTFS権限」と「共有アクセス許可」の2層で制御されます。

  • NTFS権限:ファイルシステムレベル。ローカルアクセスでもネットワークアクセスでも有効
  • 共有アクセス許可:ネットワーク経由のアクセスのみに適用
  • 実効アクセス権:両方の権限の「より制限的な方」が適用される

管理権限の委任

すべての管理作業をひとり情シスが行うのは負担が大きいため、一部の権限を委任することも検討しましょう。

  • パスワードリセット:各部門のリーダーに委任可能
  • OUの管理委任ウィザード:特定のOU内に限定した権限を委任

実務ポイント:入退社対応のフローを標準化しましょう。入社時はテンプレートユーザーをコピーして作成すれば、グループ所属やホームフォルダ設定の漏れを防げます。退職時はアカウントを即時無効化し、一定期間後に削除するルールを設けます。「退職者のアカウントが放置されている」というのはセキュリティ監査で最も指摘される項目の一つです。