💻 IT基礎知識 第8章-3節

OSI参照モデル

OSI参照モデル

ネットワークを体系的に理解するための基本フレームワークがOSI参照モデルです。7つの階層でネットワーク通信の役割分担を整理しており、トラブルシューティングの際にも「どの層の問題か」を切り分ける指針になります。

OSI参照モデルの7層

層番号層名役割主なプロトコル・機器
7アプリケーション層ユーザーに直接サービスを提供HTTP, SMTP, DNS, FTP
6プレゼンテーション層データ形式の変換・暗号化SSL/TLS, JPEG, ASCII
5セッション層通信の開始・維持・終了を管理NetBIOS, RPC
4トランスポート層エンドツーエンドの信頼性確保TCP, UDP
3ネットワーク層異なるネットワーク間のルーティングIP, ICMP, ルーター
2データリンク層同一ネットワーク内のフレーム転送Ethernet, Wi-Fi, スイッチ
1物理層電気信号・光信号の伝送ケーブル, ハブ, NIC

PDU(プロトコルデータユニット)

各層でやり取りされるデータの単位をPDUと呼びます。層ごとに名前が異なります。

  • 第4層:セグメント(TCP)/ データグラム(UDP)
  • 第3層:パケット
  • 第2層:フレーム
  • 第1層:ビット

データは送信側で上位層から下位層へヘッダが付加され(カプセル化)、受信側で下位層から上位層へヘッダが除去されます(非カプセル化)。この仕組みを理解しておくと、パケットキャプチャ(Wireshark等)の解析が格段に楽になります。

TCP/IPモデルとの対応

実際のインターネット通信は、OSIモデルを簡略化したTCP/IP 4層モデルが基盤です。

TCP/IPモデルOSI対応層代表プロトコル
アプリケーション層第5〜7層HTTP, DNS, SMTP
トランスポート層第4層TCP, UDP
インターネット層第3層IP, ICMP, ARP
ネットワークインターフェース層第1〜2層Ethernet, Wi-Fi

資格試験ではOSI 7層モデルが頻出しますが、実務ではTCP/IP 4層モデルの方が馴染み深いでしょう。両者の対応関係を頭に入れておくと、ベンダーのマニュアルや技術記事を読む際にも混乱しません。

トラブルシューティングへの応用:ネットワーク障害が発生したら、物理層(ケーブル抜け)→データリンク層(リンクランプ確認)→ネットワーク層(ping確認)→上位層と、下位から順に確認するのが鉄則です。闇雲に調べるより圧倒的に効率的です。