💻 IT基礎知識 第10章-3節

メール・その他プロトコル

メール・その他プロトコル

アプリケーション層には多数のプロトコルがあります。ここではメール関連プロトコルを中心に、ひとり情シスが知っておくべき主要プロトコルを解説します。

メールプロトコル

メールの送受信には複数のプロトコルが連携して動作します。

プロトコルポート役割暗号化ポート
SMTP25メールの送信・サーバー間転送465(SMTPS)/587(STARTTLS)
POP3110メールの受信(ダウンロード型)995
IMAP143メールの受信(サーバー同期型)993
  • SMTP:メールを送信するプロトコル。ポート587(サブミッションポート)は認証付き送信に使用され、現在の標準
  • POP3:メールをサーバーからダウンロードして端末に保存。サーバーからは削除される(設定で残すことも可能)
  • IMAP:メールをサーバー上で管理し、複数端末で同期できる。Microsoft 365やGmailなどクラウドメールの主流方式

中小企業でMicrosoft 365やGoogle Workspaceに移行すれば、自前のメールサーバー運用から解放されます。SPF・DKIM・DMARCの設定も忘れずに行いましょう。

ファイル転送プロトコル

  • FTP(ポート20/21):従来のファイル転送。暗号化されないため非推奨
  • SFTP(ポート22):SSH上でのファイル転送。暗号化されており安全
  • SCP(ポート22):SSHベースのファイルコピー。シンプルな転送向き

その他の重要プロトコル

  • NTP(ポート123/UDP):時刻同期プロトコル。Active Directoryの認証はKerberosを使用しており、5分以上の時刻ズレで認証に失敗します。NTPの設定は必ず確認しましょう
  • SNMP(ポート161-162/UDP):ネットワーク機器の監視・管理プロトコル。ルーターやスイッチのCPU使用率、トラフィック量などを監視ツール(Zabbix等)から取得できます

実務ポイント:ひとり情シスが特に注意すべきはNTPの時刻同期です。ドメインコントローラーのPDCエミュレーターを外部NTPサーバー(ntp.nict.jpなど)と同期させ、他のサーバーやPCはドメインコントローラーと同期する階層構造にするのが正しい設計です。時刻ズレによるKerberos認証エラーは意外と多い障害原因です。