📋 IT資産・物品管理 第2章-2節

減価償却の基礎

減価償却の基礎

減価償却とは、固定資産の取得価額を、その資産が使われる期間(耐用年数)にわたって費用として配分する会計処理です。IT機器は使い続けるうちに価値が下がるため、その価値の減少を毎年の費用として計上します。経理の専門知識ですが、ひとり情シスも基本を理解しておくことで、機器更新計画や予算策定に役立ちます。

償却方法の種類

償却方法特徴計算例(取得価額60万円・耐用年数4年)
定額法毎年同じ金額を償却。計算がシンプル毎年15万円ずつ(60万÷4年)
定率法初期に多く償却し、年々減少。税務上は法人のデフォルト1年目:30万 → 2年目:15万 → ... と逓減

注意:個人事業主は定額法がデフォルト、法人は定率法がデフォルトです。届出により変更可能ですが、通常は経理部門が管理しています。

IT機器の法定耐用年数

税法で定められた主なIT機器の耐用年数は以下の通りです。

資産の種類耐用年数
サーバー用コンピュータ5年
パソコン(サーバー以外)4年
複合機・プリンター5年
電話設備(PBX等)6年
ソフトウェア(自社利用目的)5年
ソフトウェア(複写販売用)3年

耐用年数はあくまで税務上の数字であり、実際の使用可能期間とは異なります。PCの耐用年数は4年ですが、実際には5〜6年使うケースも多いでしょう。

期中取得の月割計算

年度の途中で取得した資産は、月割りで償却額を計算します。例えば、3月決算の会社が10月にPCを購入した場合、初年度は6ヶ月分(10月〜3月)の償却費を計上します。

  • 取得価額48万円、耐用年数4年、定額法の場合
  • 年間償却額:48万円 ÷ 4年 = 12万円
  • 初年度(6ヶ月):12万円 × 6/12 = 6万円

会計処理の実務

ひとり情シスが直接仕訳を切ることは少ないですが、経理から「この機器の取得日と金額を教えてください」と聞かれた際にスムーズに回答できるよう、購入時の納品書・請求書は必ずコピーを保管しておきましょう。資産台帳に取得日・取得価額・設置場所を正確に記録しておけば、経理とのやり取りも円滑になります。