🖥️ HW・SW 第3章-1節

法人PCの選定と調達

法人PCの選定と調達

PC調達はひとり情シスの重要な定常業務です。個人向けPCと法人向けPCの違いを理解し、コストと管理性のバランスを取った選定を行いましょう。

デスクトップ vs ノートPC

項目デスクトップノートPC
コスト同等スペックならやや安いやや高い
拡張性メモリ・ストレージ増設が容易制限あり
持ち運び不可可能(リモートワーク対応)
盗難リスク低い高い(暗号化必須)

近年はリモートワーク対応のためノートPCが主流です。オフィスではドッキングステーションと外部モニターを組み合わせることで、デスクトップ相当の作業環境を実現できます。

スペック要件の目安

  • 一般事務(Office・メール・ブラウザ): Core i5 / Ryzen 5、メモリ16GB、SSD 256GB
  • 開発・デザイン: Core i7 / Ryzen 7、メモリ32GB、SSD 512GB以上
  • CAD・動画編集: Core i7以上、メモリ32〜64GB、GPU搭載、SSD 1TB

2024年以降はメモリ16GBが最低ラインです。8GBではブラウザのタブ10個程度でメモリ不足になることがあります。

法人向けモデルの特徴

法人向けPCは個人向けと比べて以下の利点があります。

  • 長期供給: 同一モデルが6ヶ月〜1年間安定供給。追加調達時にスペックを揃えやすい
  • セキュリティチップ(TPM 2.0): BitLocker暗号化に必須。Windows 11の要件
  • 管理機能: Intel vProによるリモート管理、BIOS設定の一括管理
  • 保守サポート: 3〜5年のオンサイト保証オプション
  • プリインストールソフトが少ない: 個人向けの不要アプリがなく、クリーンな環境

代表的な法人向けシリーズ: Dell Latitude/OptiPlex、HP ProBook/EliteBook、Lenovo ThinkPad/ThinkCentreなど。

キッティング(初期設定)

PCを社員に渡す前の初期設定作業をキッティングと呼びます。

  1. OSセットアップ・Windows Update適用
  2. ドメイン参加(Active Directory環境の場合)
  3. 業務アプリケーションのインストール
  4. BitLocker暗号化の有効化
  5. グループポリシーの適用確認
  6. 資産管理シール貼付・台帳登録

台数が多い場合はマスターイメージ(クローニング)やMicrosoft Intune/AutoPilotによるゼロタッチプロビジョニングを検討しましょう。手作業のキッティングは1台30分〜1時間かかるため、10台を超えると自動化の費用対効果が出てきます。