データ移行
データ移行
機器リプレースやシステム更新で必ず発生するデータ移行は、ひとり情シスにとって最も緊張感のある作業の一つです。「データが消えた」「移行漏れがあった」は許されません。周到な計画と検証で万全を期しましょう。
移行計画の立て方
- 移行対象の洗い出し: ファイル、メール、データベース、アプリケーション設定、証明書、ユーザーアカウント
- 移行方式の決定: 一括移行(ビッグバン方式)か段階移行か
- 移行スケジュール: 業務影響の少ない時間帯(夜間・週末)を選定
- 切り戻し計画: 移行失敗時に旧環境に戻す手順を必ず用意
- 関係者への事前通知: 影響範囲、停止時間、復旧予定時刻を周知
バックアップ(移行前の大前提)
移行作業の前に必ずフルバックアップを取得します。
- 移行元のデータを丸ごとバックアップ(ファイル、DB、設定)
- バックアップのリストアテストを実施。バックアップが取れていても復元できなければ意味がない
- バックアップ媒体は移行対象とは別の場所に保管
ファイルサーバー移行
ファイルサーバーの移行で気をつけるべきポイントは以下です。
- ACL(アクセス権)の移行: robocopyコマンドの /COPYALL オプションでNTFSアクセス権を含めてコピー
- パス長の制限: Windows のパス上限260文字。深い階層のフォルダは事前に確認
- 共有設定の再現: 共有名、共有アクセス権を旧サーバーと同じに設定
- DFSの活用: DFS(分散ファイルシステム)を使えば、サーバー名変更時もユーザーへの影響を最小化
大量ファイルのコピーにはrobocopyが最適です。差分コピーが可能なため、事前に初回コピーを実行し、本番切替時は差分のみを同期する運用が効率的です。
メール移行
- Exchange → Microsoft 365: ハイブリッド構成でのカットオーバー移行またはバッチ移行。MXレコードの切替タイミングが重要
- 他社メールサーバー → Microsoft 365: IMAP移行が一般的。PSTファイルのインポートも選択肢
- 注意点: DNS(MXレコード、SPF、DKIM、DMARC)の切替順序を誤ると、メールの受信障害が発生
切替手順のポイント
- リハーサルを必ず実施: 本番と同じ手順でテスト環境にて予行演習
- チェックリスト作成: 手順を箇条書きにし、完了したらチェックを入れていく
- 作業ログの記録: 何時何分に何を実施したか記録。トラブル時の原因特定に必須
- 移行後の確認項目: データ件数・容量の突合、アクセス権の確認、業務アプリの動作確認
- ユーザー受入テスト: 主要ユーザーに実際に操作してもらい、問題がないか確認
✅ 完了済み