コスト最適化
コスト最適化 ― 限られた予算で最大の効果を出す
ひとり情シスは潤沢な予算を持っていないことがほとんどです。だからこそ、今あるコストを見直して「ムダ」を削減することが重要になります。コスト削減は、新しい投資の原資を生み出す手段でもあります。
ライセンスの棚卸し
まず取り組むべきは、ソフトウェアライセンスの棚卸しです。多くの企業で以下のようなムダが発生しています。
- 退職者のライセンスが残っている ― Microsoft 365のアカウントが退職後も有効で、月額費用が発生し続けている
- 使われていないライセンス ― 全社員分購入したが、実際に使っているのは半数以下
- 重複したサービス ― ZoomとTeams両方の有料プランを契約しているなど
- 上位プランの不要利用 ― 全員がMicrosoft 365 E5を契約しているが、E3で十分な社員が多い
ライセンスの棚卸しは半年に1回実施することをお勧めします。これだけで年間数十万円の削減が見込めるケースも珍しくありません。
契約の見直し
既存の契約を定期的に見直すことも重要です。
| 見直し項目 | チェックポイント |
|---|---|
| インターネット回線 | 契約時から料金プランが改定されていないか、帯域は適切か |
| 携帯電話 | 大手キャリアから格安SIMへの変更、利用実態に合ったプランか |
| 複合機リース | 印刷枚数の実績とカウンター料金のバランス、カラー印刷の制限 |
| 保守契約 | 廃棄済み機器の保守が残っていないか、保守レベルは適切か |
| クラウドサービス | 利用していない機能のオプション料金、上位プランの必要性 |
クラウド最適化
クラウドサービスの利用が増えるほど、最適化の余地も大きくなります。
- リザーブドインスタンス ― AWSやAzureで、1年・3年の利用をコミットすることで最大72%の割引が受けられる
- リソースの適正化 ― 過剰スペックのインスタンスをダウンサイジング。CPU使用率が常時10%以下なら小さいインスタンスで十分
- 不要リソースの削除 ― テストで作ったまま放置しているインスタンスやストレージを定期的にチェック
- ストレージ階層の活用 ― アクセス頻度の低いデータを安価なストレージクラスに移動
相見積もりの活用
大きな買い物をする際は、必ず複数のベンダーから見積もりを取りましょう(相見積もり)。
- 最低3社から見積もりを取る ― 価格の相場感が分かり、交渉の材料になる
- 同じ条件で依頼する ― スペックや台数を揃えて比較しやすくする
- 価格だけで選ばない ― サポート体制、納期、実績なども評価項目に入れる
- 既存ベンダーにも声をかける ― 「他社も検討している」と伝えるだけで価格が下がることがある
コスト削減の成果は数字で示せるため、経営層へのアピールにもなります。「年間○○万円のコスト削減を実現しました」と報告できれば、あなたの存在価値が社内で認められるきっかけになるでしょう。
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