🛠️ 情シス実務 第4章-1節

プロジェクトの進め方

プロジェクトの進め方 ― 小さな会社でもできるIT導入管理

新しいシステムの導入、サーバーの移行、オフィスの移転に伴うネットワーク構築――ひとり情シスにも「プロジェクト」はやってきます。大企業のような専任PMはいなくても、基本的な進め方を知っていれば、混乱を防いで確実に完遂できます。

ITプロジェクトの基本フロー

どんな規模のプロジェクトでも、以下の流れで進めます。

  1. 企画 ― なぜやるのか(目的)、何を実現するのか(ゴール)を明確にする
  2. 要件定義 ― 必要な機能や条件を洗い出し、優先順位をつける
  3. 設計 ― 具体的な構成やアーキテクチャを決める
  4. 構築 ― 実際にシステムを構築する(ベンダーに依頼する場合も含む)
  5. テスト ― 想定通りに動作するか検証する
  6. 移行 ― 旧環境から新環境へデータやユーザーを移行する
  7. 運用開始 ― 本番稼働を開始し、安定運用を確認する

小規模なプロジェクトでは、すべてのフェーズを厳密に踏む必要はありません。ただし、「企画」と「テスト」は絶対に省略しないでください。目的が曖昧なまま進めると迷走し、テストを省略すると本番で障害が発生します。

WBS(作業分解構成図)の作り方

WBSとは、プロジェクトの作業を細かく分解した一覧です。難しく考える必要はありません。Excelで十分です。

No.作業担当開始日完了日ステータス
1現状調査・要件ヒアリング自分4/14/7完了
2ベンダー候補選定自分4/84/14完了
3RFP作成・送付自分4/154/21進行中
4提案受領・評価自分+上長5/15/14未着手
5ベンダー決定・発注上長承認5/155/21未着手

ポイントは、作業を「1週間以内で完了する粒度」に分解することです。「システム構築」のような大きな塊では進捗が見えません。

ガントチャートの活用

WBSをタイムライン上に配置したものがガントチャートです。Excelの棒グラフ機能や、無料ツール(Brabio!、Jooto等)で簡単に作れます。ガントチャートがあると以下のメリットがあります。

  • 全体のスケジュール感が一目で分かる
  • 作業の前後関係(依存関係)が見える
  • 遅延が発生した場合の影響範囲が分かる
  • 経営層や関係部署への進捗報告に使える

ひとり情シスの場合、ガントチャートに凝りすぎる必要はありません。大事なのは「いつまでに何をやるか」が自分と関係者で共有されていることです。